演奏時の脱力とは 〜脱力する方法・考え方〜

ギターだけでなく、全ての楽器演奏に共通して言えること
“脱力が大事”だということです。

楽器どころか、身体を動かすもの全てに当てはまるんじゃないかと。

ゴルフとか、力んじゃダメって言うでしょ?
やらないけど。

自転車競技とかも、足に力をいれたらダメらしいんですよ。
やらないけど。

野球のバットも、剣術の刀の握りも、ボクシングのパンチも。
みな、脱力をしています。

脱力をするということは
より速く、より楽に、より精確に身体を動かせということです。

脱力がもたらすもの

スポーツでよく「ゾーンに入る」なんて言いますよね?
なんかこう、特殊な状態というかいつもより優れた判断や動きができるみたいな。

一流のアスリートだけが稀に経験することができる特別な時間。
なんて風潮がありますけど。

あれね、多分疲れているだけなんですよ(笑)

疲れて余計な力みがなくなった、無駄な動きがなくなった。
その結果、いつもより良い感じになったということです。

その証拠に
アスリートのゾーンに入ったエピソードとかを聞くと、みんな試合後半とかですよね。

試合開始と同時にゾーンに入ってて「いや~、今日は最初からブッちぎりでしたよ!!」なんて聞かないでしょ。

中には最初から超リラックスできていて、疲労からではない
ちゃんとした?ゾーンに入ることもあるでしょう。

しかし、そんなのは極々稀なはず。

基本的には疲労による身体の脱力です。

この脱力によって起こるパフォーマンスは
素晴らしいものになります。

意図的にゾーンに入れるのか

「ゾーンに入る」
この状況を意図的につくることは可能です。ある程度なら。

僕が普段レッスンで脱力、脱力と言っていますがいまいちピンときていない方もいるかと思います。

まず、ジムに通って筋トレ(腕)しましょう。
結果にコミットしてください。

それは無理って方は、なんでもいいので重いものをしばらく持ちましょう。

とにかく手を疲れさせる。
ちょっとダルいなぁ、ってかんじにしておいて・・・

その状態でコードを押さえてみてください。
その状態でピックを持ってみてください。

ほら、いい感じ!

普段から力んでいる人は、力んでいるつもりはなくても演奏が思いどおりにいかないなぁという人は、
思いっきり全身の力を抜いてください。

右手もピックが飛んでいきそうなくらいにしてください。
音量は下がるし、弾いている感触がないと思うでしょうが大丈夫です。

一旦、脱力を覚えてしまえば、あとから音量の調節は可能です。

逆に脱力できないままだと、演奏は向上しません
いつか行き詰まります。

どう脱力するか

脱力の方法がわからないという人は、身体の構造を考えましょう。

腕をダランとさせてください。そして指先を見ましょう。
ピンとのびていますか?のびていませんよね?

脱力すると指先は曲がります。

直立して、頭の先から足の裏まで
つまり、身長で考えたときに身体の中心はどこだと思いますか?

へそ?
違います(笑)

股関節です。

嘘だと思うなら身長の半分の長さを頭もしくは足元から測ってください。
股関節あたりにくるはずです。

このように
普段自分がイメージしている身体の状態と実際の身体の作りや状態にはズレがあることが多いのです。

ここに脱力のヒントがあります。

身体の構造を考え、無理のない動きを考える。
こうすることで脱力ができるようになります。

最後に

自分の身体の状態を知ることが大事です。

状態というのは構造もそうですが
今、どうなっているか」も含めてです。

長年の生活の癖で、身体は歪んでいきます。

立っているときの姿勢、座っているときの姿勢、ギターを弾いているときの姿勢。

鏡で見て、よーく観察してください。
身体に意識を向けてください。

音楽を聴く前に、自分の身体の声を聴きましょう。

必ず演奏面でプラスになるはずです。
自分では状態がわからないという方はお問い合わせください♪

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