今回は楽器別の難易度を考察していこうかと思います。
どれが難しい、どれが簡単、ということではなく
単純に「音を出す」という点のみにおいてです。
つきつめると簡単な楽器というものは存在しませんからね(笑)
もちろん僕は、世界中のあらゆる楽器をひきこなす楽器マスター・・・ではないので
知っている限りと、構造・特性から予測される範囲で解説していきます。
楽器の種類
では最初に楽器全般の大まかな種類分けをしましょう。
弦楽器、打楽器、管楽器・・・以上です。
弦楽器
弦楽器は、ギター、ベース、バイオリン類、ハープ、琴、などです。
楽器本体に複数の弦が張ってあり、弦をはじくまたは弓でひくことで音を鳴らします。
音程を変えるには任意のポジションを押さえ、弦長を変える
つまり、振動する弦の長さを変えることで音程が変わります。
打楽器
打楽器はドラム、パーカッション類、木琴・鉄琴などですね。
その名のとおり、打って叩いて音を鳴らします。
人類最古の楽器はおそらく打楽器だったのでしょう。
木琴・鉄琴などの音程を変えるには、任意の場所を叩けばOKです。
太鼓系は音程がないと思っている方もいるでしょうが、ちゃんと音程はあります。
ただ、全ての音程の太鼓を用意するまたは曲ごとに全てのチューニングを変えるというのはあまり現実的ではないので、妥協して一つのチューニングで叩いているという感じでしょうか。
耳のいい人は、曲のキーとドラムのチューニングが合っていないことを不快に感じることもあります。
これがドラマー本人だったりすると
曲ごとに太鼓のチューニングを変えたり、シンバルを交換したりします。
めんどくせー(笑)
管楽器
管楽器はサックス、トランペット、リコーダー、オカリナ、など。
筒状の本体に息を吹き込みます。
単純に息を吹き込めば鳴るものと、マウスピースが必要だったり、唇の形を変えないといけないものもあります。
音程を変えるには、任意の穴の開閉、バルブの開閉、トランペットのトリガーやトロンボーンのスライド管など特殊な操作が必要な場合もあります。
その他
鍵盤楽器というものがありますが、ピアノは構造上、弦楽器とも打楽器とも言えます。
一つの鍵に対して複数の弦で構成されており、それをハンマーが打つことで音が鳴ります。
チャップマンスティックなんかはギターとピアノの中間のような存在ではないでしょうか。
弦を打つ(タッピング)という点で。
ちなみにチャップマンスティックとはこういう楽器です。
Tony Levin(トニー・レヴィン)氏の動画を貼っておきます。
オルガンは鍵盤を押さえますが音自体は空気を送って鳴らしているので、
どちらかというと管楽器に近いものがありますね。
自分の口で吹かないだけで。
よって弦楽器、打楽器、管楽器の3種類です。
おおーきく分けると(笑)
奏法について考える
シンプルに音を出すという作業を考えていきましょう。
ただし良い音・悪い音はここでは考えません。
ただ「音を出す」という最初の一歩のみ考えます。
一つの音を出す
打楽器は手足・スティック・バチ等を振り下ろせば音が出ます。
ピアノも押せば鳴るし。木管楽器は息を吹き込めばとりあえず音は鳴ります。
そして弦楽器の中でも、ハープなんかはギターで言うところの開放弦のみなので
指でつまびくだけで音がでます。
音を出すための作業としては一つです。
他の弦楽器ではやや勝手が違います。
バイオリン類は左手を任意のポイントに触れたあと、弓を弾くことで音が出ます。
ギターやベースも同様に左手と右手の作業になります。(開放弦は例外)
つまりこれらは音を出すために二つの作業が必要ですね。
というわけで、最初に「音を出す」という点では、
ギターやバイオリン類はやや難易度が上がるわけです。
連続して音を出す
次に連続して音を出す場合を見てみましょう。
打楽器の連打や、音程楽器では音程を変えてフレーズを奏でるという点です。
打楽器は振り下ろす動作を連続します。
つまり一つの作業の連続です。
ピアノもそうですね。鍵盤を押すという一つの作業の連続。
ハープも全てがギターの開放弦状態なので一つの作業の連続です。
木管楽器は吹くという作業に加えて、指の動作が入ってきます。
音を出すという点では一つの作業だったのに、ここで二つの作業になってきます。
金管楽器は息を吹く、唇の形を変える、指や腕の動作、と三つの作業になります。
ギターやバイオリン類は変わらず二つの作業の連続ですね。
まとめ
一つの音を出す→連続で出す、という点で見ると
- 打楽器 一つの作業→一つの作業
- 管楽器 一つの作業→二つの作業(金管楽器などは三つ)
- 弦楽器 二つの作業→二つの作業
となります。
もちろん例外もあるでしょうが、細かいツッコミはやめてください(笑)
これだけを見るとピアノを含む打楽器が簡単そうに思えますが
あくまでシンプルに音を出すという点での考察です。
ちゃんとした演奏をしようとすれば、ドラムは両手両足だし、ピアノも足でのペダル操作が入ってくるし。スティックや指のタッチでいくらでも音質は変わるし。
だからね、楽器ってめちゃくちゃ難しいんですよ。
音を出すという最初の入り口に関しては弦楽器がややハードルが高いかもしれませんが。
上達するためには、どんな楽器でもかなりの鍛錬が必要になってきます。
自分がやっている楽器が、どういう作業を繰り返してしているのかを考えることは
上達していく上で非常に大事です。
一度、その作業を分解して一つずつ自分のものにしていくことで
作業の合わせ技=演奏が飛躍的に良くなります。
楽器に上も下もないわけです。全てが難しい。
でも最後に言わせてください。
トロンボーンはマジで難しいと思う(笑)
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