ギターを始めてみようかな、と思う人が
最初にぶち当たる壁がこれでしょう。
「ギターってどれを選んだらいいの?」
「どれも一緒だよね?」
「色々あるみたいだけど、違いがわからない」
身近なところに詳しい人でもいない限り、必ずこの問題に直面しますね。
最初のギター選びは非常に重要です。
なぜなら、将来的にギターが上手くなるか(継続できるか)に関わってくるからです。
もちろん、一番重要なのは練習量や練習の方法ですが
ギター選びを間違うと、練習が無駄になりかねないほどの遠回りになってしまいます。
と言ってもあなたのギター人生が終了するわけではありませんよ(笑)
はじめてのギターの選び方のポイントは
ネック・価格・見た目の3点です。
細かく解説していきましょう。
ギターの種類
ギターは大きくわけて
エレキギター、アコースティックギター、クラシックギター
とあります。
エレキとアコギはスチール弦といって金属の硬い弦が張ってあり
クラシックは柔らかいナイロン弦が張ってあります。
エレキはケーブルをアンプに繋いでピックアップというマイクで音を拾う、
つまり電気が必要ですが
アコギとクラシックにアンプは必要ありません。(アコギは繋ぐこともあるけど)
詳しくは「ギターの種類について」の記事を参考に。
まずはどういうジャンル・演奏をやりたいのか?
を考えましょう。
ロックがやるのにアコギを使うのはダメとか
クラシックをやるのにエレキを使うのはダメとか
そういうことではありません。表現は自由です。
が、向き不向きがあります。
例えば、包丁。
出刃包丁、刺身包丁、中華包丁、パン切り包丁など
さまざまなものがありますよね?
「食材を切る刃物」としてはどれも同じです。
中華包丁でパンが切れないわけではありません。
でもやはり、用途に応じて使いわけたほうが作業しやすいのです。
ギターも同じ。
それぞれのギターの向き・不向きを把握してうえで
自分の方向性を決めましょう。
ネックの状態
ギターはネックが命です。
芸能人なら歯が命です。
ネックの状態はサウンド面への影響もありますが、なにより
「弾きやすさ」に直結します。
ネックの状態の良し悪しで、弾きやすくも弾きづらくもなるということです。
ギターを始めてみようと思い、ネックの状態が悪い(弾きづらい)ギターを購入し、
「ギターってこんなに難しいのかー」と思いながら延々と練習しても
上手くなるわけないじゃん(笑)
ネックの状態をできるだけ見極めることが大事なんですよ。
と言っても最初はなにがなんだかわからないでしょうから
これだけはというポイントを2点だけ覚えましょう。
ネックの反り
まずは「反り」
ネックって反るんですよ。木だからね。
反る方向によって「順反り」とか「逆反り」とかあるんですが、(ネックの反りと気温・湿度)
とにかく反っているか反っていないか、を見てみましょう。
ちょっとわかりにくいかもですが
ギターをヘッド方向から見て、フレットの端っこを結んだラインを見ましょう。
1フレットの端っこから最終フレットの端っこまでを結んだラインです。(赤丸部分)
ネックが反っているギターは、このラインが明らかに歪んでいたり波打ったりしています。
しかし、完璧にまっすぐということもないです。
ギターのネックはやや反っているほうが良かったりしますが、好みもあるので
とりあえず、グネグネなっていなければOKくらいに思っておきましょう。
反りについての詳しい解説はまた別の回に。
フレットのバリ
次にフレットの「バリ」を見ます。
バリというのは、毛羽立っているというかささくれ立っているというか(笑)
なめらかでない部分のことです。
ネック自体は木ですが、フレットは金属ですね。
ギターが作られる段階では、フレットは綺麗に研磨され、ネックに合わせて取り付けられています。
ところが、木と金属の収縮率や膨張率が違うので、気温や湿度によって多少のズレが生じてきます。
木(ネック)の方がより収縮すると、金属(フレット)の部分がわずかにはみ出してくるというわけです。そしてそこがチクチクします。
親指と人差し指でフレットの端っこに触れ、矢印方向に手を滑らせて全てのフレットをチェックしましょう。
途中、明らかにチクチクや痛い箇所があればバリが出ている状態です。
なぜ、この状態が良くないかというと
- 長年、店頭に置かれ売れ残っている
- メンテナンスが行き届いていない
という可能性があるからです。
もちろん全てとは言いません。
気温や湿度の影響で、状態が悪くなることは完全には避けられないので。
ですが、あまりにもチクチクするようであれば購入は控えたほうが無難でしょう。
すぐに自分でメンテナンスするはめになります。
価格
いくらぐらいのギターを購入すればいいですか?
とよく聞かれますが
正直、価格では推し量れないものがあります。
安くても当たりのギターもあるし
高けりゃいいというものでもないし
最終的に好みだし。
でも、「初心者用スタートセット」みたいなもので
ピックやらストラップやら、アンプ、ケーブル、もろもろコミコミで
¥15,000とか¥20,000ぐらいのものはやめておきましょう。
それだけ色々ついて低価格ということは、コストダウンできる理由があります。
企業努力と言えば聞こえはいいですが、どこかしらを犠牲にしているわけで。
ハズレも多いです。
ギター本体だけで¥20,000〜¥30,000くらいであれば、そこまで悪いものは掴まないでしょう。
あとは経験をつんで色々わかってきたら、グレードアップさせていけばいいんです。
見た目
なんだかんだ言って、見た目は大事ですよ。
なぜなら、“弾きたくなること”が
モチベーションの維持や、練習の継続につながるからです。
自分が気にいるギターを購入しましょう。
かっこいいな、触りたいな、と思えるギターを購入すれば
練習も苦でなくなります。
え?
見た目がいいのにネックの状態が悪い場合は、って?
んー、そのときはメンテナンスを覚悟しましょう。
メンテ代を出してでもそのギターがいい!かっこいい!
と思えるのであれば購入してOKでしょう。
日々の練習の継続につながります。
まとめ
ギターは繊細な楽器です。(というか楽器全て)
より良いギターの選び方はこれだけではありません。
もう、言い出したらキリがない(笑)
ですが、細部にこだわるのは色々経験や知識を得てからで充分でしょう。
最低限、ネックの状態さえ見ておけばあとは見た目で選んでOKです。
練習したくなるギターを手にしたら、これでもかというくらい練習しましょう。
そして今よりも知識と経験が増えたら、次のギター購入を検討します。
とりあえず見た目とネックが合格点のAというギターを購入
レベルがあがる→Aよりも良いギターBを購入
さらにレベルがあがる→Bよりも良いギターCを購入
という具合です。
ここで言う良いギターとは「価格の高いギター」ではありません。
良いギター=「今の自分のレベルにあっているギター」です。
お金に余裕があるからって、いきなりビンテージものとか購入するのはやめましょう。
弾きこなせる人たちのために、市場に残しておいてね(笑)
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