皆さん、普段からたくさん練習していますか?
楽器に限らず、練習という作業は大事です。
一にも二にも基本です。
応用が大事だ、と言う人もいますが
そもそも基本のなっていない人は、応用もへったくれもありません。
型破りな人が絶賛されたりしますが
型を破ることができる人は、型を知っている人です。
何年経験を積んだとしても基本の練習です。
レベルの高い人とそうでない人との差は基本をどれだけやれるか、です。
でも基本の練習って楽しくないんだな(笑)
というわけで、基本の練習を継続するために必要なことを解説していきましょう。
どこを見ているか
30年以上ギターを弾いていますが、いまだに極々基本の練習もしています。
左手の指を順番に動かす練習や、右手でのピックコントロールの練習などです。
こういう練習を行っているときも、僕は楽しいと感じています。
ただし、これらの“練習自体”が楽しいと思っているわけではありません。
僕が楽しいと感じられるのは、これらの練習を行うことで
自分がどうなるかを知っているからです。
つまり、近い未来の自分が成長した姿を想像してニヤニヤしているわけです(笑)
だから、たいして楽しくないことも毎日継続できます。
着実に未来の自分の腕にかかわってくるからです。
練習が楽しくないから続かない、という人は“練習自体”に注目しています。
そして、今の自分しか見ていない状態です。
そりゃ楽しくないでしょう。
だってあなた下手でしょ?(笑)
悪い例
下手だから練習する
↓
今の「下手な自分」にしか意識がいっていない
↓
楽しくない、継続できない
↓
やめる、または上達しないまま。
と、こうなりますね。
まさに悪循環。
良い例
下手だから練習する
↓
これをやることでこうなるはず、と未来の自分を想像する
↓
継続できる、少しずつ結果がついてくる
↓
楽しいと感じる
↓
次のレベルの練習も継続できるようになる。
と、こうなれば好循環です。
これねー、何にでも言える当たり前のことなんですけどけっこう気がついていない人が多いんじゃないでしょうか。
たとえば、プロ野球選手はいまだに素振りしたりキャッチボールしたりしていますね。
んで、黙々と素振りをしている最中に
「うわ〜、今日も素振りが楽しいなぁ」
とは思っていないでしょう。
「これを積み重ねることで次のプレイに活きてくる。結果に繋がる。」
と思って素振りをしているわけです。
“練習自体”ではなく“練習するとどうなるか”に注目するわけです。
どう習慣づけるか
どこに意識を置くか、がわかれば
どう習慣づけるか、が問題になってきます。
簡単に習慣づけられる方法があります。
それは、とりあえずやることです。
頑張って毎日30分やろう!とか
このメニューを10セットやろう!とか意気込むと続きません。
最小単位でというか、短くていいんですよ。
1分とか、1回とか。
そのかわり、その最小単位だけは毎日やる。
人間って面白いもので、一気にやろうとするとなかなか行動しないんですけど
とりあえず1分とか1回でやると、すぐに物足りなくなってどんどんやっちゃうんです。
この方法で練習に取り組めば無理なく、しかも気がついたら30分とか1時間とか練習をこなせています。
こうなればシメたものです。
なにをするか
ここが一番重要だったりしますが、先にも述べたように基本重視です。
もちろんそれだけではダメですが、どんなもの(曲のジャンルやレベル)にでも耐えうるようにするためには、土台を盤石にしておく必要があります。
そして「基本」というものが人によって違ったりします。
自分が必要としている基本を見極めなければなりません。
ここがなかなか難しい(笑)
- なぜできないのか?
- それをクリアするために必要な「基本的なこと」は何か?
これをじっくり観察・考察して練習メニューを組めば着実に結果が出るようになっていきます。
もちろんレッスンはこういうことを考えながら進めています。
理想としてはレッスンでなくても、自身で見極められるようになることです。
コードを押さえるとか、指を速く動かすとか、
自分が苦手な作業のそもそものメカニズムをできるだけ小さいところまで分解して
分析・把握することです。
そもそもの動きの仕組みがわかれば、どう改善すればいいかが見えてきます。
まぁ、そうなったらレッスン来なくてよくなるけどね(笑)
終わりに
江戸時代の剣豪・宮本武蔵の言葉にこんなものがあります。
「千里の道も一足ずつ運ぶなり。」
「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす。」
これ五輪書ってやつに書かれているものですが、400年近く前ですよ?
すでに答えが出ているわけです。
鍛錬とは万日の稽古からなる。
普段から肝に銘じておきたいものです★
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