ギターやベースのチューニングのコツを解説します。
チューニングの方法がわからない、チューニングが面倒だ
という人も多いでしょう。
チューニングは自分でできたほうが良いです。
というか、自分でできないとダメです。
家で練習するときに、音程が狂いまくった楽器で練習して上達しますか?って話ですよ(笑)
コツはズバリ
「1回で満足するな」ということ。
1回やってチューニングができたと思っている人は大間違いです。
チューニングとは
チューニングとは「tuning=調律」という意味です。
tune upだと調整というニュアンスになりますね。
バイクとか。
ギターやベースのペグ(初心者むけ用語解説 ~ギター編~)を回して弦の音程を合わせていきます。
基本的には6弦からE・A・D・G・B・Eという決まりがあり、各弦がその音にピッタリ合うようにします。
変則チューニングというのもあるので、必ずしも上記のようにしなければいけないわけではありません。
何を使ってチューニングするのか
チューニングの方法はいくつかあります。
- 耳でおこなう
- チューナーを使う
- 音叉を使う(これも結局、耳)
耳でおこなうのは、他の楽器などを鳴らしてそれに合わせるという方法です。
その楽器のチューニングがちゃんと合っていることが前提になります。
チューナーを使えば目でみてわかるので初心者にも判断しやすいです。
しかし、これがチューナーの落とし穴で。
視覚情報だけに頼るのは良くありません。
演奏中は耳で判断しているので、耳も鍛えていく必要があります。
次に音叉。
音叉というのはこういうものです。
普通の人は音楽室とかでしか見ないんじゃないか(笑)
二股になっているところを叩く・ぶつけるなどして振動させると特定の音(周波数)になるので、それを耳で聞きながら音を合わせていきます。
440Hzや442Hzなど、ものによって出る音(周波数)が違うので要注意です。
チューニングの壁
楽器を演奏するうえでチューニングは必須なんですが、始めたばかりの人はなかなか手を出しにくいようです。
しかし、人にやってもらったり、そもそもチューニングしないという状態ではいつまで経っても上達しません。
チューニングを邪魔する要素をいくつか見ていきます。
チューニングの方法がわからない
一番はこれだと思います。
やり方がわからない。
どの音に合わせたらいいかわからない。
答えは一つ、とにかく覚えましょう(笑)
そもそも覚えなきゃいかんことは沢山あるわけです。
コードだったり、リズムだったり。
だったらチューニングも覚えなきゃ。
弦が6本あるうち、どっちが6弦でどっちが1弦で〜って覚えるわけでしょ。
そのついでにEとかAとか覚えりゃいいんです。
チューナーを持っていない
チューニングの方法はわかるけど、チューナーを持っていない。
これはいいわけです(笑)
昔のチューナーはそこそこの値段しましたけど、最近はクリップ式の安価なやつが沢山ありますからね。
しかも性能も良くなってきている。
¥1000〜¥2000くらいでわりといいチューナーが買えるんだから、さっさと買いましょう。
チューニングが面倒
チューニングは面倒です。
僕もいまだにそう感じます(笑)
でも、これはどうしようもないでしょう。
面倒なことを避けるか、楽器の上達をとるか。
言わずもがなです。
チューニングのやり方
チューニングのやり方をみていきましょう。
クリップ式のチューナーを使うことを前提とします。
このようにギターのヘッドにチューナーをセットします。
チューナーの真ん中の表示(多くは緑のランプ)に合うようにペグを回していきます。
真ん中より左寄りなら音が低く、真ん中より右寄りなら音が高い状態です。
ペグは回す方向に注意しましょう。
一般的な右利き用ギターのペグを左手で持った持場合、
左回しにすれば弦が張る=音程が上がる
右回しにすれば弦が緩む=音程が下がる
ということになります。
ただし、これは片側6連タイプで。
ギブソンなどに代表される両側3連ずつのタイプもあります。
1〜3弦側の回し方が混乱しがちなんですが(笑)
ペグの“軸”を考えれば張るのも緩むのも同一方向だということがわかります。
ペグを突き刺す方向(赤矢印)を見て
左回し(青矢印)にすれば弦が張る=音程が上がる
右回しにすれば弦が緩む=音程が下がる
と、同じですね。
さて、チューニングで大事なことは、最初からピッタリ合わせないこと。
冒頭でも述べましたが、一回で満足してはダメです。
なぜかというと、ギターやベースのチューニングは合わせているそばから狂っていくからです(笑)
ギターやベースは主に木材でできています。
ネックも木材です。
そしてスチール弦(金属)をけっこうな力でピンと張っているわけですよ。
弓を想像するとわかるんですが、弓の弦を引っ張ると当然弓はしなりますよね?
これと同じで、チューニングで弦の音程を上げる=弦の張力が増す とネックは反るわけです。
見た目にはわからないレベルで。
仮に6弦をピッタリに合わせたとしましょう。
このときのネックの反り具合は、“6弦の音程がピッタリ合う位置”まで反っています。
次に5弦をピッタリ合わせます。そうすると、さっきの6弦にピッタリの反り具合ではなくなりますよね。わかりますか?
次の弦を合わせようとした瞬間から、その前に合わせた弦は狂っているわけですよ。
理論上は。
だから最初からピッタリには合わせないほうがいい。
合わせたところで、どこかしら他の弦は狂っているから。
ポイントは、ほんの少しズレているくらいでとどめておくこと。
チューナの真ん中より1メモリくらい振れるかな〜というくらいで一旦やめる。
これを6〜1弦まで。(6弦→1弦の順でやるとしたら)
一旦そこでやめたらまた6弦からチューニング。
このとき、「さっきまでは6弦低めだったのに少し高めになっている」なんてことが起こったりします。
2回目は、1回目よりは更に細かくというか、ピッタリ狙いでチューニングしてもいいでしょう。
全ての弦の2回目が終わったら、最後にもう一度確認します。
ここで狂っていなければOK、狂っていればもう一回となります。
とにかく、チューニングは1回では合わないということを認識したほうが良いです。
最後に
チューニングは1回でいいやー
昨日やったしいいやー
なんて思っている人も多いでしょう。
解説したように、チューニングはやったそばから狂っていきます。
昨日やったから、なんて論外です。
チューニングを繰り返して慣れてくると
ギターやベースの個体差というか、それぞれの癖みたいなものもわかってきます。
このギターは4弦が狂いやすいな、とか。
このベースは1弦だけ高くなりやすいな、とか。
そこまでわかるようになれば、事前にそれに照準を合わせたチューニングができるので作業時間も早くなるわけです。
上達へは、チューニングが欠かせません。
弾く前に必ず毎回やりましょう。
そして「1回で満足するな」です。
だからと言って何回やっても完璧に合うことはないんだけどね(笑)
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